生きながら火に焼かれて

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レビュー : 183
sakuramuraさん エッセイ   読み終わった 

タイトルどおり、生きながら火に焼かれて生き延びた女性の実話。

場所はヨルダン川西岸地域。
著者スアド(仮名)は17歳のときに初めて恋をし、その相手の子どもを身ごもってしまったために、家族から「名誉を汚した」罰として火あぶりにされた。

彼女が生まれた村では、女性は牛や羊以下の存在。学校へ行くなんてもってのほか。
1人で敷地の外から出ることも出来なければ、砂糖粒を1つでもこぼせば父親から皮の鞭で何度も叩かれる。
「家畜より役に立たない」女の子は2,3人ならいてもいいけどそれ以上は要らない。
だから、生まれてすぐ母親自らが窒息死させる。

女性の命は非常に軽い。
家族の名誉を傷つけた彼女は殺されて当然。
しかも、その行為は「殺人」ではなく「名誉」であり、実行犯は「英雄」扱いされる。
村では当たり前の行為で、誰も疑わない。

ヨルダンだけではなく、イラン・イラク・パキスタン・インドでもこの慣習は残っているそう。
これがイスラムの教えとする主張と、イスラムとはイコールではないという主張があって、本当のことはわからないけど、どちらにしても、外国のNGOがどんなに働いても、村の慣習を変えるのは難しいのが現状。

なぜそんなに女性の地位が低いのか??
女性が虐げられる理由など全く見当たらないし、むしろ、妊娠・出産という女性にしか出来ない生命の神秘をもっともっと尊ぶべきではないのか。女性を蔑む男性は誰のおかげでこの世に生を受けたと思っているのか。全く理解できない。

もっと世界の女性の人権問題に関心を持たなければいけないと強く思う。

レビュー投稿日
2019年10月22日
読了日
2008年5月3日
本棚登録日
2008年5月3日
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