ダブリンの市民 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2004年2月19日発売)
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本棚登録 : 213
感想 : 18

19世紀末、長期産業不振の中のダブリンの人々の日常を描いた話。
皆鬱屈を抱え込んでいて、無気力感・閉塞感に満ちている。
この作品を象徴する「麻痺」という言葉は正に的を得ている。
ここでいう「麻痺」は、主にかつてイギリスの植民地であったという政治的支配、カトリック支配(及び父権主義)が招く無気力状態のことを指す。
歪みに目を背けた現実逃避もどこかぎこちなさを感じるし、どこか拘束されて枠に捕らわれているように思えた。 
著者が執筆当時20代であったというのは驚きだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: イギリス文学
感想投稿日 : 2011年5月18日
読了日 : 2011年5月18日
本棚登録日 : 2011年4月17日

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