社会契約論 (岩波文庫)

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レビュー : 54
saltuscafeさん  未設定  読み終わった 

やはり、「一般意志」という概念を創出したことが、この本の最もラディカルで、なお且つ今でも通じる新しさを感じさせる点であろう。

特殊意志の集合ではなく、各々の特殊意志の相違点を相殺し、社会の中で最小限必要とされる共通の意志を抽出することを社会の構築の基礎に置くという考え方。これは、様々な政策により社会を改善しようという取組みへのアンチテーゼとしても受け止められるし、現在の社会が抱える「疎外」の問題にも、全く違った切り口から解を与える考え方にもなりうるのではないかと感じた。

一般意志による国家を成立させるため、人々はその力を無条件で差し出すが、その国家は一般意志にのみ従うので、個々人にはその人の幸福を追求する幅広い権利が認められている。

このような社会の構想は、一人ひとりの自立を強く求めるものであると同時に、社会や自己の幸福追求に対する個人の積極性を、結果的には生む可能性があるのではないか。

レビュー投稿日
2016年7月17日
読了日
2016年6月10日
本棚登録日
2016年5月8日
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