小澤さんの取材をもとに執筆された一冊。
「事業家」として事業の立ち上げ方の考え方が具体的なエピソードとともに紹介されている。
面白いのは周りの方が「再現性の高い事業立ち上げの方法論」だと口を揃えて語っている点。
事業立ち上げの方法
1. 最低限達成すべきゴールを決めて、事業の「センターピン」を見極める
2. 仮説を立て、テストを繰り返して、ゴールに最短で到達する「正解」を見つける
3. 見つかった正解を、徹底的に「実行」する
ポイントだと捉えたこと
・事業としてのゴール設定(ゴールの51点を決める)を行う
・打ち出し角度を決め
・センターピンを定め
・徹底的にやり切る
楽天イーグルスの場合
①ゴールの51点:
・シーズンの開幕日に対戦相手と試合できるチームがあること
・プロ野球の試合が成立するスタジアムが完成していること
・チケットを売り、購入したお客さんが球場で試合を観戦できること
→ 最低限のゴール(成り立つ状態)を決めて、その上で積み上げる
②打ち出し角度:
・「チームの強さに頼らない経営」
・チームが強いから観たくてお客様が集まるというチームだよりの経営が初年度は難しい。
・それであれば、チームが弱くてもお客様が来場するだけで楽しんでもらえる状態を創ることを打ち出し角度として置いた
③センターピン:
・「球団と球場の一体経営」
・やることは無限にある中で1つを倒せば全部が倒れるセンターピンを見つけることが重要
・球団経営においては球場と運営が別で、どれだけ工夫をしても売上の手数料が球場にマージンとして発生することで儲からない。だったら一体経営にしてグッズ販売などに対してもインセンティブを持つことができる状態を実現することがセンターピン
その他面白いと思ったところ
・どの事業の立ち上げでも基本の型が当てはまるのが面白い。スタフェスさんのビジネスのケースにおいては
└ 打ち出し角度:料理を「作る」のではなく「売る」ことにおいて「売るに集中する」
└ 「美味しいか」よりも「美味しそうか」がセンターピン
→ 結果として写真・店の名前・メニュー名が鍵になると置いて磨いていった。
- 感想投稿日 : 2025年4月5日
- 本棚登録日 : 2025年4月5日
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