わたしたちが孤児だったころ (ハヤカワepi文庫)

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本棚登録 : 1167
レビュー : 147
制作 : Kazuo Ishiguro  入江 真佐子 
しゅふれひさん  未設定  読み終わった 

何とも言えない読後感です。
最後に主人公が孤児になった真相が明かされるのですが、その現実(フィクションですが)が残酷…

(2、3日、気がつくとそのことを考えていました…
酷い話だが、こういうこともあったのかもしれない。)


少年時代を回想する前半は、
セピア色でノスタルジック&オリエンタル。

イシグロ氏の本は今回が初めてですが、
今まで何となく幻想的な作風の作家だと思ってたから、
そっかこういう感じか、と。

しかし大人になって探偵になった現在の、後半は、
ヴィヴィッドな感じでした。迷彩色も入ってる(戦争の時代なので)。


西欧人が統治していたきらびやかな租界の街と、
市井の中国人庶民が暮らす、「押し入れほどの大きさの家」が並ぶ狭い路地裏。


そして主人公が結構矛盾した性格だった。
自分が思う自分と、他人が思う自分の像にギャップがある。
思い込み?独りよがり?
孤児として生きてきて、
自分の世界を強固にしなければ生きていけなかったのかな、と。

サラは他人を傷つけてきた(踏み台にしてきた)罰を上海で受けて、それでやっと幸せになれたのかな。

大人のアキラは本当にあのアキラだったんだろうか。だとしたらこの後もずっと主人公との交流が続くといいな。

正気を失ってしまったお母さんが哀しすぎた。
最後のお母さんの鼻歌に涙。。。

レビュー投稿日
2018年2月7日
読了日
2018年2月3日
本棚登録日
2018年2月7日
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