情報処理試験の頻出ワード・「キャズム理論」。
でも、情報処理試験以外で見たことがない!と言う人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、キャズム理論を知ったきっかけは情報処理試験でしたが、
ひょんなことから「原書を読んで、ちゃんと知ってみよう」と思い、手にとりました。
試験で表層をかじってただけなのがもったいなかったと思うくらい、おもしろくて、いろんな意味でためになる本でした。
マーケティングやIT戦略・経営戦略を今やってるよという人や、
将来的にやっていきたいと思っている人にはとてもオススメです。
<以下、すごく簡単に内容をまとめ>
「キャズム理論」は「イノベーター理論」と混同されることもあります。
キャズム理論はイノベーター理論を土台として改良された理論というかんじなので共通点もあります。
ふたつの理論の共通点は下記の2点です。
①「ハイテク製品をどうすれば市場に普及させらるか」を扱った理論であること。
②ハイテク市場は以下の層にわかれていて、上から順にハイテク製品が普及していくと考えること
・ 2.5%のイノベーター(ハイテク大好きのオタク)
・13.5%のアーリーアダプター(オタクじゃないけど、ハイテクを取り入れる意義をわかって経営を動かせる「動きの速い、デキる人たち」)
・34.0%のアーリーマジョリティー(自分が何かを動かすわけじゃないけど、流行ってるものは取り入れたいな!という人たち)
・34.0%のレイトマジョリティー(ちょっと流行ったくらいじゃ取り入れないけど、取り入れないとヤバい雰囲気になったら取り入れるか…)
・16.0%のラガード(新しいものは基本、拒否。スマホ?なくても生活できるでしょ、っていうかなんで公衆電話がなくなってるの?という人たち)
違いは、イノベーター理論では、ハイテク製品は市場の層を上から順に「自然に」普及していくもの と考えるのに対して
キャズム理論は、たとえ市場の上の層に普及しても、そのままの売り方では下の層には普及しないよ! と考えること。
だから、企業はその製品をどこの層に売り出したいかによって、明確に戦略を変えるべきなのだ、と。
そして、各層に売り出すための戦略はどんなものかを、理論と具体例の両面で解説してくれています。
<まとめおわり>
個人的に印象に残ったのは、「ラガードとの付き合い方」のところでした。
- 感想投稿日 : 2017年5月1日
- 読了日 : 2014年5月1日
- 本棚登録日 : 2017年5月1日
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