人間失格 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.75
  • (2521)
  • (2643)
  • (3798)
  • (393)
  • (102)
本棚登録 : 29854
感想 : 2727
4

【Memo】

色々悩んだ時期に読んで自分はまだまだやっていけるなと、

むしろ勇気をもらった一冊。

「自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです…
自分の幸福の観念と、世のすべての人たちの幸福の観念とが、まるで食い違っているような不安…自分ひとり全く変わっているような、不安と恐怖に襲われるばかりなのです…そこで考え出したのは道化でした。」

幼い頃からこのようなことを考えて育った主人公。
成長してからも、どんどん人生の暗闇から抜け出せなくなっていく。

人間の精神的に極限の状況を太宰自身の経験から描いているため、
人が何に悩み、何に苦しんだのかということが生々しくも克明に分かります。自分自身共感できるとこともあり、きっと誰もが考えることなのではないかと思います。しかし、あとはそれをどう捉えるかが問題のような気がします。

落ち込んでるときにこそ読むと

自分自身を客観視できて新たな発見があると思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2010年10月3日
読了日 : 2009年11月23日
本棚登録日 : 2010年10月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする