この表紙とタイトル、裏表紙のあらすじから、少年のひと夏の恋と成長を描いた話だと思っていました。
SFという部分についてはタイムスリップかなぁと安易に想像していたのですが、見事に裏切られました。
否、確かに途中までは少年のよくあるバカンスでの恋物語でした。それが後半の後半に様相が変わり、一気にSF色が強くなりました。そして確かに“どんでん返し”の結末でした。
ただ、主人公のドローヴという少年の思春期によくあるであろう親や権力への反発は理解出来ますが、いずれ彼が成長して反発の対象であった親や権力に対して何らかの折り合いをつけていくだろうと思っていたので、ドローヴが大して変わることなく物語が終わってしまったのは少し残念に思いました。
しかし、多少モヤモヤした感想はあるにしても、伏線のはり方、登場人物のセリフに込められた意味など、結末を知ってから再読するとまた違った読み方が出来そうな気がします。確かにSF恋愛小説の傑作かもしれません。
面白かったです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2020年8月18日
- 読了日 : 2018年9月23日
- 本棚登録日 : 2020年8月18日
みんなの感想をみる