にこにこ楽しくなる酒飲みたちの聖なる珍道中の顛末。稀代の酒飲み暮葉左近が酒星のしるしをいただく救世主として見出されて美味しい飲み屋を練り歩く。やがて彼は酒によって説かれるこの世の理を知り、宇宙が生まれ変わる儀式〈聖酒変化〉を悪しき酒によって乱さんとする三島業造との対決へ至る・・・って自分でも何を書いているのかわからん。酒と食と東西文学、神仙世界を披露しながらも物語のメッセージは結構簡単。酒は楽しく呑もう、味わおうということ。かっこよく飲み屋を回って悪者を退治したかと思えば酒飲みの情けない姿もちゃっかりはみ出る。著者もまじっているような?文豪の酒にまつわる逸話もあって、色々興味が湧く。ルバイヤートにも興味が出た。「あれは宇宙が酒に醸される音だ。」なんて素敵じゃないですか。教養とファンタジーの小説だけどいたって気さく。ただし腹が減る。うーん春と酒が待ち遠しい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2009年2月20日
- 読了日 : 2009年2月23日
- 本棚登録日 : 2009年2月20日
みんなの感想をみる