読書の有用性について、平易で明快な文章で書かれている。読書好きが言いたいことをことごとく代弁して貰ったようで嬉しかった。
 以下、著者が作中で語っている内容について、特に共感した部分と思ったこと。

「無知の知を知る」
 まさしくわたしが普段の読書で意識していることで、本というのは大抵、個人または複数の著者の持てる知識と筆力を尽くして書(描)かれるもので、一冊でたくさんの知識や学びを得ることができる。世の中に無数にある本の数だけ自分の知らないことがあると考えると、自分の知識の小ささと読みたい(知りたい)本が無数にあることに気が遠くなったりもする。

「考える読書」
 本の内容について「なぜ?」「どうして?」と疑問を持ち、それに対する自分なりの答えを考えながら読んでみる。学術書や実用書なら、著者の言っていることは正しいのか理論的に考察してみる、小説などのフィクションであれば、登場人物の心情や言動の理由を想像してみる、など。ついでに、巻末に参考文献一覧がついていれば、さらに参考文献を辿ってみて知識を深めていくのも楽しい。読書によって読みたい本が増えて知識も深まっていく、読書スパイラル、というか読書沼。

「本は食べ物と一緒」
 自分で面白そうだと思う本を探して読め。どんな本でも、興味のあるところから入っていって、好奇心の刺激される方向へさらに知識を求めていくと、読みたい本の幅も増えていく。わたしも今の自分が小説以外の本を好んで読むようになるとは思ってもみなかった。

「史料性の高い本には、その行間を自分の想像力と思考使って埋めていく楽しさがある」
 妄想系オタク女子か、と思ってしまってすみません。断片的な情報を繋ぎ合わせて頭のなかで風景を再現するのはとても高度な読書だと思う。こうした読書をできるようになりたい。


 その他、経営者としての著者の経験談として、「虚栄心は人が向上したり、社会が発展していく上で欠かせない」「優秀な人ほど隠し事をする(嘘をつく)」など。誰もが持っている業のようなものを否定せず前向きに捉えていることに目から鱗が落ちた。



 本書の印税は全額寄付されるとのことで、寄付先の一つに「滋賀大学経済学部附属資料館」が挙げられており、浅からぬ縁のある身としては、偶然ながら微少な貢献ができて良かった。

2019年2月10日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2019年2月10日]
カテゴリ 自己啓発:読書

 ビジネスシーンで役立つ文具の使い方が50以上。
 100円ショップで手に入るようなスタンダードな文具から、ちょっと珍しい文具まで、本来の用途にプラスアルファするような使い方も掲載されています。

 特に、付箋やマスキングテープの使い方には力が入っているように見受けられました。
 両方とも、謂わば今をときめく流行りの文具であり、バリエーションも様々。その豊富なバリエーションを上手く使い分けよう、というわけです。

 また、レゴブロックでペン立てを作ろうという発想も面白かったです。
 我が家にはレゴブロックがないので実践しませんが。

 しかし、文具を様々紹介されてはいるのですが、わたしがビジネスマンではないせいか、全体的にいまいちピンと来なかったです。
 また、今まで文具にこだわりのなかった人にこだわりを持ってもらおう、というにはちょっとコアすぎるのではないかと。
 わたし自身、一目ぼれして買ってきた文具をいかに有効活用するかで頻繁に頭を悩ませますが、この本を読んで「これだ!」と思うものには巡り合えませんでした。

 mixiの文房具コミュのほうがよっぽど重宝します。

2011年8月21日

 先日読んだ、『人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。』に続き、千田琢哉氏の自己啓発本。
 同じ著者なのだから当然ですが、書いてあることの本質は先の本とほぼ変わりません。
 ですが、「20代の辞書」というタイトルの通り、まず見出しに単語があり、その単語がなぜ大切なのかを解説する形式が分かりやすくて面白い。その数、89。

 書いてあることは、世の中にあって守るべきモラルや、自分らしく生きることを前向きに考えるような、言ってしまえば「常識的」な内容で新しさはあまりないような気がしますが、これすべてを実行していけば、良識的な人間になれそう。
 やりませんが。(← ここ重要)


 買う決めてとなった言葉は「友情」。
「お互いが成長しない友情なんて、真っ赤な嘘だ。」

2011年8月12日

 「読書好きな人は成功する」という内容の自己(読書)啓発本です。
 80項目ありますが、見開き1項目につき30秒~1分程度で読めて、しかも文章が簡潔で分かりやすいため、1~2時間程度で読破できました。

 総合的にまとめれば「ひたすら本を読め」の一言に終始するかと思いますが、その中でも、本屋での本との出会い方、読み方、本を活かしたコミュニケーション術など、読書を人生の中でいかに有効にしていくかに特化されており、特に本との出会い方(選び方)は全体通してのテーマになっているように感じられます。

 わたしは特に、ベストセラーに対するものの見方が変わりました。
 ベストセラーはあまり読まないタイプなのですが(ベストセラーがベストセラーたるゆえんは宣伝力だと思っているので)、ベストセラーには売れるだけの理由があり、そこを探れば必ずなにかしらのヒントを与えてくれるというのです。
 また、ベストセラーということは、それだけ読んでいる人が多いのだから、話を持ちかければ話題にできる可能性もそれだけ高いということですよね。
 今度からベストセラーにも、興味の持てる範囲で手を出してみようかと思いました。

 さらに、本を自己流に解釈してみたり、自分でタイトルを考えてみたり、まねして自分も文章を書いてみたり、ただ読むだけでない読書方にまで言及されていて、こちらはさらにおいしいです。


 しかし正直、この本に書いてあることすべてが正しいとは思えません。実際、80まるっと常に意識して読書をする人はいないと思います。考えてみればそうかもしれない、と思う程度で。そりゃ本を読むひとはその分知識を得るし知恵も働くようになるだろうとは思いますが。
 そこは、作中でも書かれていますが、書いてあることを一から十まで鵜呑みにすることはなく、80のうち一つでも自分にとって価値が、自分なりに咀嚼して実行に移してみることが重要です。
 「納得してみよう」と本を読むのも寛容ですが、疑ってかかるのもまた大事なことかと思います。
 
 最後、これは個人的に大幅マイナスポイントで、何度か読む気が失せてしまったのですが、作中、女性を軽んじている部分がときどき見られます。
 ビジネス書ってこんなものなの……?

2011年8月6日

ネタバレ

就活するにあたり、気になるタイトルの本だったので、手にとってみました。

 社員満足度に関することが詳しく書かれているのが、1,2章。
 今まで「お客様は神様です」が当たり前だと思っていたわたしにとって、お客様よりも社員を優先するというその姿勢そのものに驚きでした。
 しかしなるほど、社員満足が顧客満足度につながる、というのに納得です。会社にも顧客にも圧迫されうる環境にある社員に配慮するのが、最終的には一番良い結果を生むことになる。

 3章は企業経営の戦略、4,5章は、作業効率化のためのツール(ソフト)紹介とその利用法について書かれています。
 前者では、テレビ局が取材に来たくなるようなことをして、宣伝費を節減したり、求人媒体を使わない求人方法などが印象的でした。
 後者は、ちょっと捻れば日常生活でも使えそうな効率化の手法がずららっと述べられています。わたしはここで初めて「クラウド」について知りましたが、そのクラウドを利用して社内ポータルを構築する方法はすごいと思いました。
 あとは、コミュニケーション方法の使い分けで、メールは読むだけで良いもの(返信のいらないもの)にすること、というのは目からうろこでした。返信までにタイムラグのあるメールよりは、スカイプなどでやりとりをした方が効率が良いのは確かですね。
 企業経営に関する内容ですが、企業以外でも複数人で連携が必要なときのコミュニケーション方法として使えそうで、読んでいて楽しかったです。今すぐ使いたくなる方法ばかりなのですが、目下のところ使うアテがありません(笑)


 ただ、この本に示されている働き方は、IT企業だからこそできる方法であることは間違いないです。「顧客に会わない」「電話を受けない」というのは、確かに効率的かもしれませんが、それでは済まされない業種などたくさんあります。
 時と場所を選ばない働き方というのは、ITに関して知識を持ち、それを有効活用することを知っていることが条件。現状でそれができるのは、まだまだ一部の企業だけでしょう。
 
 また、良いことずくめの本というのは逆に不安なもので……。
 この本に載っている夢のような話はすべて実話だとしても、では、逆に負の面が一つもないかと言えば、絶対そんなことはないはずです。
 できれば、1,2章の「社員満足度」に関わる部分をもっと拡大して、過去に採用されなかった制度も挙げて、「なぜそれが採用されなかったのか」というところまでやってくれたら良かったと思いました。

2010年12月12日

ネタバレ
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