引金の履歴

  • 文藝春秋 (1998年4月1日発売)
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感想 : 8
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一挺の拳銃が、家庭に恵まれなかったフリーアナウンサー、元警察官、サラリーマン、家出少女、主婦と巡っていくことによって、それぞれのストーリーが展開される。

ストーリーは現在である「主婦」から過去へ遡るようにして進み、拳銃がどのように渡ってきたのか分かる仕組み。

拳銃の持つ魔力にそれぞれが翻弄されたり、勇気をもらったりと人物描写がとても細やか。

更にラストはその拳銃がいかにして世に出てきたかが分かる。

そのストーリーがまた切なく、感動してしまった。

乃南作品の中でもお気に入りになった作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 乃南アサ
感想投稿日 : 2018年11月10日
読了日 : 2009年9月16日
本棚登録日 : 2018年11月10日

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