新聞の書評で気になったが、1冊3000円、上下巻で6000円というところで手を出せなかった。が、職場の同僚が読んでいた。この同僚凄い。
さっそく借りて読む。
ノルマンディ上陸作戦のDディからパリ陥落までを描くノンフィクション。
第2次世界大戦のヨーロッパ戦線についてはほとんど知識がなかったので、こういうのを読んでみたいと思っていた。
堅苦しくもなく、随所に日記の抜粋などがあって、わかりやすく読みやすかった。
アイゼンハワー、モントゴメリー、パットン、ロンメルなど、名前は聞いたことあるけど何やった人か知らなかった軍人達のそれぞれの個性がよく出ていて、特に、”モンティ”の嫌われっぷりが面白かった。
結局、『人』がやってるんだな。
それにしても、ドイツ語の響きというのはかっこいいなぁと思ってしまう。
最後に、翻訳者のあとがきで
『聞き書きという手法が徐々に物理的に不可能となり、各国が競って充実させている公文書館を詣でて、文献資料やオーラル・ヒストリーに当たり、”事実”を再構成する時代に入ったとき、フィクションとノンフィクションの違いとは何なのかと、改めて考えなくもない。』
ということが書かれていて、なるほどなぁと思った。
実際にその事件・事実を見聞きしたことのない人間が、資料だけを基にノンフィクションを描くことと、歴史小説を書くことと、そこにはたいした差がないのかも知れない。第2次世界大戦は、もう、「歴史」になりつつあるということでもあるのか。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年12月8日
- 読了日 : 2011年12月2日
- 本棚登録日 : 2011年11月17日
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