人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学

  • 徳間書店 (2019年5月24日発売)
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タイトルに"技術"と書かれているが
こうしたら頼み事が成功する。という
具体的な方法については
ハッキリとは書かれていない。

だが
人間は皆、このような事を求めている。
だとか
こういった生き物である。
という研究結果から
人に頼む事に繋げて文章が書かれているので
【人に頼み事をする時に気をつけるべき点】
を学ぶことができ、
今後、頼み事をする時の参考になった。


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人は皆誰かを助けたいと言う良き心を持っている。

助けを求める事で、相手に良くない印象を持たれたり、能力がない人間だと見られたりしないかと躊躇してしまいがちになる。だが研究によれば、人は、助けた相手にそれまでよりも強い好意を抱くようになることがわかっている。

助ける事は、助けた側に様々なメリットをもたらす。気分が高揚し、温かい気持ちになり、世の中を良い場所だと思えるようになる。

助けを得るための最初のステップは、助けてほしいと相手に気づかせること。

自分がこの人を助けると言う責任感を抱かせる。不特定多数に助けを求めると、受け取った相手は、自分が助けるべきだと言う必然感を感じにくい。

相手も忙しくしていることを忘れないようにする。誰もが自分のすべきことを抱えている。できる範囲で助けてもらえることを受け入れること。やたらと謝る。言い訳をする。その頼み事は些細なものだとアピールする。借りがあることを思い出させる。などは、頼む側が意図せずに頼まれる側の意欲を削いでしまう典型例だ。相手に意識を向けず、助けてもらって嬉しいと自分のことばかり語っていても、裏目に出ることがある。

助けを求めるときは、仲間意識、自尊心、有効性の3つの人を動かす力を用いて適切な頼み方をすること。

仲間意識
集団への帰属意識の仕組みを理解し、私たちがいつ、どんな時に他者を自分たちの集団のメンバーとみなすか(またはみなさないか)を知る事は極めて重要である。なぜなら、それはあなた誰があなたを助けてくれる(助けてくれない)かを予測する、最も信頼度の高い方法の1つになるからだ。

同じチームに所属している。同じ目標の実現を目指している。といった共通点の中から、何に注目すべきかを選択することで、脳はそれを基準にして相手が集団の内外のどちらにいるかを判断するようになる。

自尊心
人は、自分のことを良い人間だとみなしたがっている。自尊心を高めるような行動には、相手を動かす強い力がある。
相手の自尊心を高められるような形で頼み事をし、感謝を伝えるためには、相手の良いところを褒めるようにする。

有効性
人は自分が誰かを助けたことが変化を起こしたと言う手ごたえを得たいのだ。
誰かに頼み事をするときは、それによって何を得ようとしているかを必ず伝えるようにする。また助けてくれたことに感謝する際相手が助けてくれたことの結果を知らせるようにする。

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感想投稿日 : 2021年4月14日
本棚登録日 : 2021年1月12日

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