フランクル『夜と霧』への旅 (朝日文庫)

  • 朝日新聞出版 (2025年3月10日発売)
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われわれが人生の意味を問うのではなく、人生がわれわれにその意味を問うている。
ーー私が『夜と霧』を読んだ時、有名なこの言葉の意味があまりわからなかった。
人生色々あるけどなんだかんだ毎日充実してる!楽しい!という気持ちで生きてきたからだろう。
多分、行き詰まっていないとこの言葉は響かない。

今回本書を読み、この言葉の意味を改めて考えてみた。
私は今とても仕事が楽しくなく、何をやってもうまくいかないと感じていて、自分の存在意義がわからないと思っている。
この社会でなんらかのプレゼンスを発揮したい、誰かの役に立ちたい、ささやかなことでもいいから何か一つをやり遂げたい、そういう思いがどうにも報われないような気がして悶々としている。
とてもありがちでしょうもない悩みかもしれないけど、その思いは深く自分を巣喰い、心に翳りを与えている。と思う。

でも、フランクルの言葉に照らして考えれば、この状況に意味があるのか問うべきではなくて、この状況からどんな意味が見出せるか、私自身が問われている。この現状を自分がどのような態度で引き受け、ここからどんな意味が見出せるかは私次第。
ということなのだろうか。

というわけで、この現状にどんな意味が見出せるのか、考えてみることにしよう。
確かにそうすれば、少しは前向きに生きられる気がする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年8月8日
読了日 : 2024年8月8日
本棚登録日 : 2024年8月8日

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