丸山眞男 没後10年、民主主義の“神話”を超えて (道の手帖)

  • 河出書房新社 (2006年4月21日発売)
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感想 : 4
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わたしが思想史との相性が悪いのかあまり面白いと思えなかった。政治思想に関する前提知識もそんなにないので、読んでいてもよくわからない箇所もあった。シェイクスピアの後だとなおさら退屈に感じる笑。
ただ小熊英二の評論は良かった。
・丸山眞男が日本人の「主体性」を考え続けたこと
・ないと見えるけども実は江戸期(荻生徂徠)の思想に日本人の主体性の萌芽を見ることができる
・天皇制は、主体性を損なわせる「無責任の形態」だとしてこれを批判。
・時勢についての論考は丸山眞男にとってはサブ(夜店)みたいなもので、本当にやりたいこと(本店)は古典の研究。実際、時勢についての論文を彼が精力的に書いていたのは50年代まで。
・東大法学部で南原繁(天皇制支持)に師事、だが後年彼は天皇制を否定していく。
・左からも右からも叩かれがち
というようなことがわかり勉強になった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年10月9日
読了日 : 2019年10月9日
本棚登録日 : 2019年10月9日

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