クレイジーケンズ マイ・スタンダード (小学館文庫 よ 8-1)

著者 :
  • 小学館 (2012年6月6日発売)
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感想 : 7
4

「え~、AKBのメンバーの名前、言えないの~?」

中学生の姪に呆れられたのは今年の夏だった。えっと…芸能人はよく
分からないのだ。嵐のメンバーの名前と顔が一致したのだって最近
なんだぞ。

でも、ARBとかCKBならよ~~く知っている。ARBは、今ではすっかり
俳優稼業が板についた石橋凌がヴォーカルを務めたバンド。

そして、CKBは本書の著者である横山剣のクレイジー・ケン・バンドだ。
ふふ~ん。どうだ、知らないだろうと名に自慢してみたら無反応だった。

いいんだ、いいんだ。若人が無関心だって。ええ、昭和の匂いがしますよ。
でも、その泥臭さが格好いいんだもん。

この人の生み出す歌もいいけど、文章も上手いんだな。ぐいぐいと引き
込まれて行く。

彼を育んだ本牧の街の風景。そんなに馴染みのある街ではないのに、
知っているような気にされらちゃうんだよな。まるで自分もそこにいた
みたいに。

幼い頃から頭のなかで音楽が鳴っているって凄いよな。そして、それを
曲にしちゃうのだもの。

苦労している時代のことも書かれているが、軽く流している感じだから
読んでいても深刻にはならない。

「ここはひとつ眉間に寄せた皺を伸ばして、笑顔になってみるというのは
どうだろう。どんな武器より、無敵な笑顔だ。」

笑って前へ進めっていいなぁ。もう、本当に「イイネ!イイネ!イイネ!」
だわ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自伝
感想投稿日 : 2012年12月13日
読了日 : 2012年12月13日
本棚登録日 : 2012年12月13日

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