「え~、AKBのメンバーの名前、言えないの~?」
中学生の姪に呆れられたのは今年の夏だった。えっと…芸能人はよく
分からないのだ。嵐のメンバーの名前と顔が一致したのだって最近
なんだぞ。
でも、ARBとかCKBならよ~~く知っている。ARBは、今ではすっかり
俳優稼業が板についた石橋凌がヴォーカルを務めたバンド。
そして、CKBは本書の著者である横山剣のクレイジー・ケン・バンドだ。
ふふ~ん。どうだ、知らないだろうと名に自慢してみたら無反応だった。
いいんだ、いいんだ。若人が無関心だって。ええ、昭和の匂いがしますよ。
でも、その泥臭さが格好いいんだもん。
この人の生み出す歌もいいけど、文章も上手いんだな。ぐいぐいと引き
込まれて行く。
彼を育んだ本牧の街の風景。そんなに馴染みのある街ではないのに、
知っているような気にされらちゃうんだよな。まるで自分もそこにいた
みたいに。
幼い頃から頭のなかで音楽が鳴っているって凄いよな。そして、それを
曲にしちゃうのだもの。
苦労している時代のことも書かれているが、軽く流している感じだから
読んでいても深刻にはならない。
「ここはひとつ眉間に寄せた皺を伸ばして、笑顔になってみるというのは
どうだろう。どんな武器より、無敵な笑顔だ。」
笑って前へ進めっていいなぁ。もう、本当に「イイネ!イイネ!イイネ!」
だわ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
自伝
- 感想投稿日 : 2012年12月13日
- 読了日 : 2012年12月13日
- 本棚登録日 : 2012年12月13日
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