上巻はノルマンディー上陸前夜から、カーン攻略までを描く。
冒頭の、集結地であるイギリスに集まった連合軍首脳のやり取りが
面白過ぎる。
特にチャーチルとド・ゴール。このふたりのやり取りはまるでコントの
ようだ。お互いがお互いを軽蔑し合っているのが手に取るように分かるぞ。
さて、史上最大の作戦である。これは映画や本でも描かれているので、
その凄惨さは改めて語るまでもない。連合軍にしろ、ドイツ軍にしろ、
捕虜に関してはジュネーブ条約違反のオンパレード。でも、著者が
イギリス人だからか、連合軍に甘い気がするのは気のせいか?
アイゼンハワー、モントゴメリー、ロンメル、テッダー、ブラッドリー等々、
第二次世界大戦の顔役揃い踏みである。
各作戦の経過が綿密に描かれており、内容も濃い。連合軍側、ドイツ軍側の
首脳陣の動きも取り上げられている。
前線の分析も充分にせずに口ばかり挟んで、かのロンメルさえ更迭
しようとしたヒトラーの現状認識の甘さは憐れだなぁ。これが独裁国の
末路か。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
戦争・紛争
- 感想投稿日 : 2017年8月16日
- 読了日 : 2012年1月22日
- 本棚登録日 : 2012年1月22日
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