美しい星 (新潮文庫)

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本棚登録 : 1762
レビュー : 193
著者 :
さとさん 純文学?   読み終わった 

時間に縛られる人間の虚しさと、一方時間を鼻で笑う人間の強さを宇宙人の視点で観察する思考SF。ハイライトは主人公重一郎が人間の美点を五つ上げるシーン。
「彼らは嘘をつきっぱなしについた。
 彼らは元凶につけて花を飾った。
 彼らは小鳥をよく飼った。
 彼らは約束の時間にしばしば遅れた。
 そして彼らはよく笑った。」 
宇宙人の重一郎はこの五つの短文を人類の墓標に刻めといいます。先述した人類の時間への抵抗について、同じ趣旨の話は他のSF作家もするかもしれませんが、こんな詩的で繊細なアプローチは三島由紀夫にしかできないのでは。SFの舞台を借りて作家の感性を見せつけられる小説。

レビュー投稿日
2014年7月29日
読了日
-
本棚登録日
2014年7月29日
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