やがて目覚めない朝が来る

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本棚登録 : 304
レビュー : 69
著者 :
satokmomoさん 小説   読み終わった 

有加が自分の祖母である蕗さんとの時間について語った本です。

私、大島さんの書く文章って好きみたいです。三冊読んで気づく。
なんだか静かで、降り積もるように積み上げられていくかんじ。
読みはじめて、一気に読んでしまいました。
本の表紙、一枚白い紙をめくって出てくる金から白へのグラデーションのページがこの本にぴったりで、読み終わった後もしみじみ見つめてしまいました。

出てくる人がみんな優しいからこんな気持ちになるのかなー。
一番好きなのはミラさんです。
離婚しそうな有加の話をきいて、「いいぞいいぞ、有加、その調子ー!」って、そういってくれる人がいることってなんて心が安まるんだろう。
それも、すっごい深い愛情があるからこそ出る言葉だとおもいます。
「勝手なことして、失敗して、泣いて、のたうち回って、なにやってんだろあたし、なんてばかなんだろ、って自分で自分にがっかりするくらいでちょうどいいのよ。そうやって好きなように生きたらいいわ。失敗したら、みんなはがっかりするでしょうけど、みんなをがっかりさせないために生きることは、ないのよ、有加。あなたはあなたの好きなように生きたらいいの」
自分に言われているように感じました。

のぶ子が舟のことを有加に語るシーンは、ちょっと泣いてしまいました。
本人は全然泣いてないんだけど、すっごくかなしいんだなーさみしいんだなーって思ったので。
のぶ子が、楽しい時、素敵なものを見た時に「ああ、舟ちゃんは死んだんだった」とつぶやくの、なんかちょっとわかります。
私も、おじいちゃんはいないんだーと思うのは楽しい時だったから。

やがて目覚めない朝がくる。
蕗さんみたいに、有加みたいに、そう思って生きてみようかな。

レビュー投稿日
2014年6月26日
読了日
2014年6月26日
本棚登録日
2014年6月26日
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