評論集のような本。3分の2ほどは、著者自身の体験も交え、多様・異質、バラバラ・まとまる、個人・皆、孤独・群れる、自由・平等、区別・競争、と時には相反するような様々な米国内の姿を描く。ただ、著者が肌で感じた米は、ロースクール、法律事務所、私立学校と、社会の上層限定なんだろうなとは思う。著者がそれ以外の米社会に目を向けていないわけでは決してないが。
残りの部分のうち、憲法の章は著者らしい。官の抑制という憲法の仕組みがありつつも民の横暴への規制の必要性、また共に建国理念である自由と平等の対立・矛盾。
トランプ大統領の章では、分極化や、自由と平等への懸念の存在を挙げつつも、著者自身はなお米国の多様性には楽観的だ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
米国
- 感想投稿日 : 2021年6月19日
- 読了日 : 2021年6月19日
- 本棚登録日 : 2021年6月19日
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