芥川龍之介の王朝物。
「運」…仏のご利益についての短編
「道祖問答」…道命阿闍梨と翁の短編
「袈裟と盛遠」…袈裟と盛遠の独白からなる短編
「地獄変」…地獄変を描く絵師の短編
「邪宗門」…異形な沙門をめぐる短編(未完結)
「竜」…源隆国と思われる人が双紙を編む短編
「往生絵巻」…多度の五位という人物が出家した短編
「好色」…平貞文の短編
「藪の中」…今昔物語の『妻ヲ具シテ丹波ノ国ニ行ク男大江山ニ於テ縛ラルル』を題材にした短編
「六の宮の姫君」…身寄りのない姫と、姫を残して京を去る男の短編
「二人小町」…小野小町と玉造小町の短編

「運」の題材も今昔物語『貧女清水観音値盗人夫語第三十三』だそう。
「地獄変」、「邪宗門」の堀河の大殿とその若殿は、
藤原基経と藤原時平のことだろうかと思いつつ読み進めていたけど、
実際の人物に定められるものではないようでした。
モチーフにはしているのかもしれません。

「邪宗門」は、本当に良い所で未完となっており、続きが気になります。

「袈裟と盛遠」は、ちょうど吉川英治の「新・平家物語」で、
このエピソードを読んだところだったので、また違った趣を楽しみました。

「六の宮の姫君」の最後に、慶滋保胤が出てきます。
この話は小泉八雲の「和解」と少し似ています。

単純な感想ですが、どの短編も、「すごく面白い」です。

2013年7月18日

読書状況 読み終わった [2013年7月18日]
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