女性状無意識: テクノガイネーシス-女性SF論序説

  • 勁草書房 (1994年1月1日発売)
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感想 : 6
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第9章を読みたいがために、SFだのフェミニズムだのに関してほとんど知識もないまま挑戦した。

集中しないと、修辞にあふれた文体に押し流されてしまいそうになる。
入試問題の論説文のような感じ。特に深い知識のない分野の文章は読みにくい。

SFの設定やシナリオを論考するという発想自体が私にとっては新しく、興味深かった。これから様々なものの捉え方が変わりそうだ。
例えば昨年ハマったRewriteはまさにSFだ。環境破壊、スタンスの異なる2大勢力、全てを終わらせる「女性的なもの」、本書を読めば読むほど、Rewriteの設定はオーソドックスなSFそのもので、私だったらどのように分析できるだろうと考えると改めてプレイしたくなった。

西欧家父長制を背景に生み出された物語を、女性の立場から読み直し、噴出させる矛盾。鮮烈な問題提起。
そういう意味でやおいはフェミニズムであり、SFなのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自由研究
感想投稿日 : 2012年3月17日
読了日 : 2012年3月17日
本棚登録日 : 2012年3月17日

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