ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫)

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レビュー : 64
scaramoucheさん 児童文学   読み終わった 

野崎歓による『星の王子さま』(原題『Le Petit Prince』)の新訳。『ちいさな王子』と直訳されたタイトルが示すように、原著に忠実な訳文であるよう。

内藤訳との大きな違いは、本文が敬体(ですます調)でなく、常体(だ・である調)で訳されていること。理由として訳者が、あとがきにて「『できるならぼくは、この話を、おとぎ話みたいにはじめてみたかった』と、語り手自身が述べているではないか。つまり、実際には彼はそういう語り方を採らなかったのである」と指摘しているのは説得力がある。

(その他はたとえば、主人公から王子への呼びかけが、「坊っちゃん」や「あんた」から、「坊や」「きみ」とされていたり、「けんのん」「寄せ算」「かんじん」といった言葉は「とってもあぶない」「足し算」「大切」といった現代風の言葉に置き換えられている)

内藤訳に慣れていると読み始めは戸惑うけれど、淡々とした野崎訳だからこそ、本書の端々に溢れる純粋さが際立って感じられる。内藤訳は名文だけれど、野崎訳もまた違った味わいがあって良い。

レビュー投稿日
2018年1月30日
読了日
2018年1月29日
本棚登録日
2018年1月29日
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