銀漢の賦 (文春文庫)

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本棚登録 : 773
レビュー : 95
著者 :
seiichi0611さん  未設定  読み終わった 

「花というものは自然に咲いておってきれいなものだと思いますが、やはり葉は切らねばならぬものですか」
と聞いた。千鶴はにこりと笑って、
「源五殿は、人は皆、生まれたままで美しい心を持っているとお思いですか」
「いや、それはー」
源五が頭をかくと、
「人も花も同じです。生まれ持ったものは尊いでしょうが、それを美しくするためにはおのずと切らなければならないものがあります。花は鋏を入れますが、人は勉学や武術で鍛錬して自分の心を美しくするのです」
千鶴は静かに石蕗に鋏を入れながら、
「花の美しさは形にありますが、人の美しさは覚悟と心映えではないでしょうか」
と言うのだった。

レビュー投稿日
2014年1月12日
読了日
2014年1月12日
本棚登録日
2014年1月12日
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