北杜夫のわりと最近の短篇集。<BR>
日常のなかの一瞬の幻想をモチーフにした作品や、死を自らに迫りくるものとしてとらえた作品など、全8篇。<BR>
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初期のみずみずしい、リリカルなイメージを期待して讀み始めたら、まつたく毛色の違ふ作品ばかりであつた。<BR>
正直に云つて、北さん、老いたなあという印象。<BR>
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いくつかの感想など。<BR>
「都會」:萩原朔太郎の「猫町」を思ひ出した。<BR>
「駿馬」:ベルリン陷落、祖國防衞のために死を覺悟して敵に立ち向かはうとする少年兵の幻想。<BR>
「みずうみ」:ああ、Knaben Liebe。でも最後の4行はあらずもがな。<BR>
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2004年4月28日讀了
読書状況:未設定
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カテゴリ:
小説(一般)
- 感想投稿日 : 2005年4月22日
- 本棚登録日 : 2005年4月22日
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