少女から大人の女性へ変わりゆく、あの頃特有の反抗心や繊細で傷つきやすい心が手に取るようにわかる作品だった。
それぞれを取り巻く環境や親への強い反発心、儚い恋、自分と違う環境を持つ友達への憧れや嫉妬、すべての感情を自分の人生と重ね合せて共感できた。
有名な文学作品へのオマージュもベースにあり、要所要所に作者への文学や本そのものに対する愛情を感じる。
”優れ た 少女 小説 は 大人 に なっ て 読み返し ても、 やっぱり 面白い の だ。”
” あの 頃 は 共感 でき なかっ た 心情 が 手 に とる よう に わかっ たり、 気 にも 留め なかっ た 脇役 が 俄然 魅力 を 持っ て 輝き 出す こと も ある。
新しい 発見 を 得る こと が できる のと 同時に、 自ら の 成長 に 気づか さ れる の だ。”
文中のこの部分はそっくりこの作品に当てはまる言葉だと感じた。
私の大好きな要素しかなくて本当に素敵な本と出会えてよかった。
是非、今の10代の女の子には読んでほしいし、大人になってからも読み返してほしいと思う。また、多感な時期の女の子を子どもにもつ親にも読んでほしい作品だ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年10月31日
- 読了日 : 2019年10月31日
- 本棚登録日 : 2019年10月31日
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