龍は眠る (新潮文庫)

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本棚登録 : 8998
レビュー : 742
著者 :
しーなんさん ミステリJunk   読み終わった 

二人の不思議な能力を持つ少年と
二人の犯罪行為に苦しむ青年と
主人公に愛された二人の女性のお話。



読みやすさは勿論なのですが、「能力者ストーリー」と知っていたので
変に考えながら読むことも無く、素直に楽しめたのでした。

登場人物の一人一人にちゃんと歴史と感傷があって
「今までこうだったんだろうな」と言うのが想像できるのです

とんでもなキャラクターやとんでもな設定。
好きなのですけどね。はい。

SFや能力物と言うと、上遠野浩平が真っ先に浮かんだのですが
そう言うファンタジーではなく、どちらかと言うと
リプレイものの様に、サイキックな内容なのです。

主人公は至って一般の(?)雑誌記者。
その主人公と偶然出会って事件に巻き込まれ、心を通わせていくのがサイキック少年。
ドラマの『メンタリスト』と言った感じでしょうか

好きなのですよ。パトリックジェーン。
ただパトリックジェーンは何て言うか意地悪で……とそれは別の話。

「そう言うものだから」と念頭に置いておけば、特に疑問も無く二人の少年を思い浮かべることが出来るのです。

ストーリーはだいたい予想通りに進んでいくのですが
文頭での予告通り、切ない別れと喪失感は、悲しいながらもそれでも前向きに生きて行くんだろうなって、残った人達の負った傷の深さをしみじみと感じさせてくれるのでした

タイトルの『龍は眠る』なのですが
誰の「龍」の事だったのでしょう。
読み終わった後、やっぱり考えてしまったのです。

そしてやっぱり所々に見える女性ならではなのか、宮部みゆきならではなのか

女性についての、はっと息を飲む表現が良いのですよね
引用はしないのですが
主人公と元婚約者の会話での事だったり
主人公と同僚の、秘書に関する会話だったり
思わず2度3度と読み直してしまうほど。

こう言う表現や主張は今まで読んだことなかったなーと、宮部みゆきを読んで発見することが多々あったのでした。


次は連城三紀彦を読むことになりそうなのですが、「蒲生邸~」先に読みたいのです。見つからないのですが。

レビュー投稿日
2017年4月15日
読了日
2017年4月15日
本棚登録日
2017年4月15日
3
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