貝に続く場所にて

著者 :
  • 講談社 (2021年7月9日発売)
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本棚登録 : 36
感想 : 7
2

 東日本大震災へのレクイエム作品だが、ドイツのゲッティンゲンという田舎町を使ってまでして語るにしては難解すぎる。
 ゲッティンゲン(月沈原)という街の設定、時間と空間のあいまいさ、心象の奇異な形での具象化等々、前提条件が奇異過ぎて、強い拒絶感を持ちながら最後まで読み終えた自分を褒めてあげたくなる作品。

大震災の時に行方不明となったままの友人ーー野宮(の亡霊)を9年後にドイツのゲッティンゲン駅に迎えに行く私・・・

乳がんにより切除された乳房が土の中から掘り出され、それを大皿の上に盛って保管する女性・・・

現在から過去へ、過去から現在へと時間軸が行き来し、その映像が二重に見えるゲッティンゲン(月沈原)の街・・・

目の前にいる友人が徐々に消えていく森の道・・・

等々・・・

(作品紹介)
 第165回芥川賞受賞!第64回群像新人文学賞受賞のデビュー作。
 コロナ禍が影を落とす異国の街に、9年前の光景が重なり合う。ドイツの学術都市に暮らす私の元に、震災で行方不明になったはずの友人が現れる。人と場所の記憶に向かい合い、静謐な祈りを込めて描く鎮魂の物語。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年9月8日
読了日 : 2021年9月8日
本棚登録日 : 2021年9月8日

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