騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

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本棚登録 : 3731
レビュー : 550
著者 :
shinkichi87さん  未設定  読み終わった 

(…上巻からの続き)
村上春樹はミステリー小説を書いているわけではないので、謎めいた描写の伏線が(論理的に)回収されることは基本的にはない。とはいえ、初期の作品(世界の終わり~等)は、そのもやもや感を上回る世界観の魅力があった。

本作ではどんな世界観を見せてくれるのだろうと期待して下巻に進めたところ、「美少女をモデルに絵を描く」という、絵的に洒落たシーン以外、見どころは正直ほとんどない。絵を描く行為自体が単調(に映る)なので、毎週主人公の家にまりえが来るのも秒でマンネリ化する(当たり前だが、一部の男性諸君が期待するようなエロ展開は一切ない)。

その「世界観」たる部分であるクライマックスでは、①免色の家で隠れる、②病院の3階から続く謎洞窟を探検 という意味不明かつ盛り上がりに欠ける展開だったことでがっくり。どちらもひどい
①免色の家で、亡き妻の衣服を大切に保管する部屋があるシーンは良かったが、そこで表れた「男」は誰なんだ。1mmも回答がない。傷や泥は自分でつけたって、ええ~~~なんだそれ!
②謎洞窟で、これまでの伏線回収~!的なお気楽な流れが散見されたが、伏線というのは確信的であるからこそ伏線であってだな・・・とズッコける。かつ、遠く離れた石室にワープっていうのも、世界観が確立されていれば納得できるが、相当な唐突感を感じざるを得ない

極めつけはエンディングである。ええ~~~ユズと元さやに戻んの?!そういうのはストーリーがあってこそ映えるシーンであってだな・・・とズッコける。白いスバルフォレスター男はなんだったんだ?お前がどこで何をしていたかちゃんとわかってるぞ、って何回言うねん。顔のない男は??何気に上巻の頭に少しエピソードがあることに気づくが、本編との関連も不明。

いくら村上春樹ファンだとしても、さすがにこの作品には納得いかない。

レビュー投稿日
2019年4月7日
読了日
2019年4月2日
本棚登録日
2019年4月2日
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