心的外傷と回復 〈増補版〉

  • みすず書房 (1999年11月26日発売)
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感想 : 28
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私は、被虐体児童であった。
加害のメカニズムがすごく丁寧に描かれていて、まるで自分の起きたことを知っているかのようだと思った。
監禁状態と児童虐待の章は、フラッシュバックをともないながらなんとか読み終えた。被害者を徹底的に無力化し徹底服従させようとする様は、パワハラの上司のあり方そのものだった。児童虐待も、虐待を受けた子供がみずからを悪いと責めてしまう部分もそうだなと思いながら読んだ。

後半にかけて、回復についての精神的治療のところで、自分が経てきたことをふりかえった。この先もなんとなく見えたりもした。それは微かな希望にもなった。

心的外傷を持った人のトラウマに向き合うことは、虐げられた人の声を聞くことでもあり、フェミニズムなのだとも思った。私個人が持っている興味の連なりも感じた。

傷ついたことによって、そのことによって、より人生を見いだすことはありえるだろうか。誰かの力になれることもあるのだろうか。

まずは自分の回復が大切。と思いながら、そんなことがあったら素敵だなと、思えた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年3月9日
読了日 : 2022年3月9日
本棚登録日 : 2022年3月9日

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コメント 1件

workmaさんのコメント
2023/12/19


のしふくさん

 おっしゃるとおりですね…
 まずは自分自身の回復が大切、…ほんとうにそうなるといいですね…「いろんな支配からのサバイバーにとって希望が持てる書物」、だと思いました。

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