暗い小説だったけど、主な舞台となる昔の尼崎の情緒が上手く描けてたし、登場人物もみんな魅力的だった。特に主人公のダメ男ぶりが群を抜いている。金遣いが荒いとか、女癖が悪いとかじゃない。意欲がなさ過ぎて、仙人の域に達している(でも、性欲はある)。そんな主人公が謎の多い女と関係を深め、わけあって心中の旅に出るんだけど、それが全然ロマンチックじゃない。月9からは一億光年ぐらい離れている。
読んでみて、好きな人は凄いハマると思うけど、顔をそむける人もいると思う。ちなみに直木賞受賞作品。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年1月26日
- 読了日 : 2012年1月24日
- 本棚登録日 : 2012年1月26日
みんなの感想をみる