Farewell, My Lovely(1940年、米)。
私立探偵フィリップ・マーロウのシリーズ。同シリーズとしては2作目の長編となるハードボイルド小説。
マーロウはとある酒場で、マロイという大男と出会う。彼は刑務所から出所したばかりで、8年前に別れた恋人を尋ねてきたのだった。しかし女の行方は知れず、マロイは怒りにまかせて店の従業員を殺し、逃亡してしまう。凶暴だが一途なマロイに好感を抱いたマーロウは、彼とその恋人の行方を独自に調査するが…
シリーズの中でも人気の高い作品なだけあって、読みごたえ十分。翻訳ミステリは読みにくいのが相場だが、これはかなり技巧的で複雑な文体にも関わらず、心地よくスムーズに読める。訳者の力量&チャンドラー氏への愛ゆえだろう(村上氏はチャンドラリアンとして知られている)。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2011年9月3日
- 読了日 : 2011年9月2日
- 本棚登録日 : 2011年8月27日
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