第三の男 (ハヤカワepi文庫 ク 1-1)

  • 早川書房 (2001年5月1日発売)
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本棚登録 : 331
感想 : 35
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The Third Man(1950年、英)。
名作映画の原作。最初から映画化を前提として書き上げられた。映画は、ラストシーンの名演出と、ツィター奏者アントン・カラス作曲のテーマ曲で有名。

友人のハリー・ライムに招かれて、第二次大戦直後のウィーンにやってきたマーティンズは、到着の数日前にハリーが交通事故で死んでしまったことを知る。さらに、ハリーが凶悪な闇商人として警察にマークされていたという話も聞く。友人の無実を信じる彼は、事の真相を探るべく調査を開始する…

第二次大戦と冷戦の狭間の荒廃した都市を舞台に、当時実際にあった出来事を巧みに取り入れた物語。サイコパスじみたハリーの人物造形が、時代の申し子という感じで良い。これでラストが映画と同じだったら、★5つだったかも…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2009年9月16日
読了日 : 2009年9月16日
本棚登録日 : 2009年9月16日

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