乱世を生きる ―市場原理は嘘かもしれない (集英社新書)

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本棚登録 : 327
レビュー : 43
著者 :
shirogb250さん  未設定  読み終わった 

知らなかったが、過去に読んだ「上司は思いつきでものを言う」「「わからない」という方法」を合わせて三部作なのだということ(著者曰く、何の三部作かはわからない)。
この人の本は「わかりそうでわからない」「わからなそうでわかる」のが特徴だけど、読み進めながら薄々その理由がわかってきた。
自分の理解をいうと、この人は複雑な話をいくつかのセグメントに分けている。そのわけられたセグメントの一つ一つの話は単純なので理解しやすい。しかし、そのセグメントを集めてきた話はいくつもの要素が重なり合っているので難しい。
しかし、複雑な話をする時にはこういう方法をとるしかないと思う。複雑な話を単純にして「まあ、要は金の問題なのです」というのは簡単だが、複雑な話はそう簡単に単純化できないから複雑なわけで、単純化を図ることは複雑な話を説明することの責任を回避しているといえる。
以前村上龍だったかがインタビュアーに新作のことについて「で、この本で言いたいことを一言で言うと何ですか?」と聞かれて、「それが言えたらこんな長い話を書いていない」と言っていた。結局そういうことだと思う。
橋本治が偉いのは複雑な話を「ちゃんと」噛み砕いてくれるからだと思う。

レビュー投稿日
2016年11月28日
読了日
2016年11月28日
本棚登録日
2016年11月28日
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