スツールハウスというシェアハウスを舞台にかつての入居者たちがそれぞれのエピソードを思い返すという連作短編集。作者さんが得意とする日常ミステリの展開はもちろん楽しめたが、本作の肝はこれが思い返したエピソードで、もう終わってしまった青春の話だということです。 過去の出来事を振り返り、当時の謎が暴かれることで、エピソードの色合いががらっと変わります。その中で今をどう生きていくか、そんな各々の答えは心にずしりと刺さる作品でした。苦々しい過去とその先にある未来が美しい作品でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2018年6月30日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年6月30日
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