拝啓陛下、2度目の王妃はお断り! (角川ビーンズ文庫)

  • KADOKAWA (2018年12月1日発売)
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感想 : 6
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年下な国王陛下は最初からアリシアのことが好きだったのかと思いきや、最初は王妃に相応しいからという実を取った結果だったことに驚いた。
てっきり最初から好きだったものとばかり。
故に「一年以内に落とす」と言っていた陛下が先に恋心を自覚し陥落するという面白い展開に。
年下故の油断と言うか未熟さと言うか。
可愛い奴め。

そんな彼に相応しい王妃を探そうとしているアリシアも努力の方向性を間違えているなと生温かい目で(そして陛下可哀想と思いながら)見ていたら、こっちはこっちで周囲がちょっと予想と違っていてまた面白いという。
折角王妃候補として集めた子女たちが、何故かアリシアと陛下との仲を応援しだす始末。
大臣たちはアリシアなら陛下を制御できるだろうと最初から結婚に乗り気で、アリシアの王妃への道を否定してくれる味方がいない。
何でだ。
人徳だな。

護衛騎士は護衛騎士で、チャラいようでちゃんと周囲を見ているし空気も読むし有能。
アリシアのことも陛下のことも叱咤激励して背中を押してくれるいいお兄さん。
チャラそうなのに、何たるギャップ。

キャラクターたちがそれぞれ予想や王道から絶妙に逸れてくれているのが面白く、ラブコメもコメディに寄っているので読んでいて非常に楽しい。
でも、きちんと恋愛的ときめき場面も、不穏な事件の小気味いい解決も押さえてくれているので、コメディとシリアスのメリハリが効いている。
読みやすく楽しいラブコメだった。

なお、先にどっちが落ちるかの勝負はまだ続いている模様。
年上女性を落とすのはなかなか簡単ではないのだよ、少年。
頑張れ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(作者名:は行)
感想投稿日 : 2020年5月9日
読了日 : 2020年5月9日
本棚登録日 : 2020年5月9日

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