鎌倉の歴史の蘊蓄やら旦那さまの本職に関わる設定とかは面白くはあったが、元々ジュブナイルを書かれている方だからか児童文学なイメージがどうしてもあった。
三人称の文章なのだが、一人称の文章を無理やり三人称にしたような違和感。
(多分主人公の名前の記述をそのまま一人称に変えても何ら問題ない)
文章のそういった書き癖の方が気になって、純粋にお話が楽しめなかったのが勿体なかった。
また旦那さまの本心が見えてこないのも難点か。
訳あり女子高生を嫁にした理由も不明、彼の本職も(途中まで)不明、彼に全くメリットが見えてこない生活の中で、どうやって彼を信用しろと。
主人公が養われるだけの状況、迷惑しかかけていない状況に後ろめたさを覚えても仕方がない。
それでいて終盤近くでの旦那さまの爆弾発言。
そりゃ彼女でなくても怒るし逃げ出す。
自分も旦那は優しい顔してるがろくでもない奴だと半ば諦めて読んでいた。
最後に結婚した必然的な理由、彼にもそれなりのメリットがあったことが明かされるが、前述の難点を払拭するまでには至らず。
出てくる料理は美味しそうだし、サブキャラクターはいい人たち多くて本当によかったんですけど……(多分肌に合わなかった……すみません)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(作者名:あ行)
- 感想投稿日 : 2021年1月30日
- 読了日 : 2021年1月29日
- 本棚登録日 : 2021年1月29日
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