日本人が知らない世界と日本の見方 本当の国際政治学とは (PHP文庫)

  • PHP研究所 (2014年4月3日発売)
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感想 : 15
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もう少しいい題名を付けられなかったか? と思う。
題名から想像する中身よりも相当濃い内容。2008年に行われた京大での国際政治学の講義を本にしたものらしいが、国際政治学がどうあるべきかを語る本でもないし、他国の考え方を紹介するだけのものでもない。歴史的にパックス・ブリタニカ、パックス・アメリカーナの時代が既に200年くらい続いている現在、各国、特に国連安全保障理事会常任理事国がどういう関係性を持ってどのように考え、何を目指そうとしているか、について文明、地域国家連合、国という単位で説明している。その単位の重要性がこれまでどう変わってきて、今後どうなっていくのか、についても触れ、日本は何でもアメリカに追従するのではなく、そういうことを独自に考えていかなければいけない、としている。長期的視点を失わずに物事を見て、何を目指していくか考える。そして実践・努力する。
自分も一人の日本人として、ノンポリではいられない。本を読んで考え、自分なりの意見を持っておきたいと思う。

この人の別の本も読んでみたいし、中で引用されていたサミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」も読んでみたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 論考
感想投稿日 : 2024年3月1日
読了日 : 2024年2月29日
本棚登録日 : 2023年11月5日

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