人間の運命 (角川文庫)

  • 角川書店 (2008年11月22日発売)
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本棚登録 : 160
感想 : 19
5

ノーベル文学賞作家、ショーロホフによる短編5編。
(ちなみに「静かなるドン」とか書いてる作家。残念なことに初めて聞きましたが)

この本に行きつくきっかけは、

「ぼくらの頭脳の鍛え方」 (文春新書)/立花 隆・佐藤 優
で、佐藤優氏の推薦により。


表題の「人間の運命」、

「夫の二人いる女」

「子持ちの男」

「るり色のステップ」

「他人の血」の5編。

すべてがすべて、ハッピーエンドなわけじゃない。

基本的に、きれいな描写でもない。

でも、すべて読み終わった後に、きれいな爽快感。

・・・・爽快感というより、「うん。」ってうなずける、すっと入ってくる。


中でも、「子持ちの男」が1番好きです。


ロシアという国や、共産党といった特殊性は正直、わかりません。

でも、この小説では、

その土地を愛すること、

何が自分にとって譲れないものなのかを、

疑似体験とまではいかなくても、のぞくことはできることはできると思います。


米川正夫氏、漆原隆子氏の訳も素敵です。




無人島に、1冊持っていくなら、この本かもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2010年8月15日
読了日 : 2010年8月10日
本棚登録日 : 2010年8月13日

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