- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163225708
作品紹介・あらすじ
「家に帰って、妻の手を握りたい」熊に足を喰われ、朦朧とする意識の中で富治はそのことだけを考えた。奔放に生きてきた富治を巨大熊に向かわせたものは何か。俊英がおくる感動の物語。
感想・レビュー・書評
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はい、本とコさん絶賛の『邂逅の森』だべしゃ
面白かったです
まず時代設定がいいですよね
大正のある種混沌とした時代背景の中で語られる人と自然の物語
そしてなんてたって夜這い文化ですよね
勘違いされてる方も多いのですが、そもそも「夜這い」というのはですね、一定程度の男女間の合意に基づいたプ…
( ゚д゚)ハッ!
危ない危ない
本とコさんやおびーのレビューとは違った切り口をと意識するあまり危うくシモに走るところでした
もうちょっとで俺の十七年式村田銃が火を吹くぜ!とか言っちゃうとこでした(言ってる)
危なかった〜(言ってるって)
よし、方向転換
つまりどういう話だったかというとですね
ヌシと呼ばれる巨大グマよりも自分の奥さんのがおっがね〜ので早く家に帰って奥さんに股間の十七年式村田銃を…
( ゚д゚)ハッ!
うん、まぁ気になる人は本とコさんのレビュー読めばいんじゃね?(文庫の方だよ)
(~‾▿‾)~詳細をみるコメント16件をすべて表示-
ひまわりめろんさん(~‾▿‾)~(~‾▿‾)~2024/04/06
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1Q84O1さん↑最近コイツ登場し過ぎじゃないですか↑最近コイツ登場し過ぎじゃないですか2024/04/06
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ひまわりめろんさん~(‾▿‾~)~(‾▿‾~)2024/04/07
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本当に久しぶりに読み応えがあって感動する小説に出会いました。
先日熊谷さんの『バイバイフォギーデー』を読み終わって,著者紹介の欄をみていると,熊谷さんには山本周五郎賞と直木賞をダブル受賞した作品があって,それがこの『邂逅の森』だということを知った。
もうづいぶん前に出た本だったので,いそいそとTSKへ出かけると本は有った。連休中のこととて日中から一晩で読了してしまった。
本当に感動的作品です。
最近のこの種の重いというか深いというか,内容の濃い作品わとても少なくなってしまったような気がする。
濃い作品の例をあげると,夢枕獏の『神々の嶺』とかさ。
代わって,このごろは軽くてすぅらすらと読める作品が多いなぁ。
いやべつに,軽くて読みやすいお話が悪いというつもりは無かんす。
ただ,時々はこういう深重の作品もよまねばねばなぁ~と思ったのです。
すまんこってす。すごすご。-
こんばんわ。
私もこの作品には本当に感動して、しばらく余韻が残りました。
人生が途中で展開していく面白さと、自然の厳しさと狩りの臨場感と、運...こんばんわ。
私もこの作品には本当に感動して、しばらく余韻が残りました。
人生が途中で展開していく面白さと、自然の厳しさと狩りの臨場感と、運命と、人間の鬼の部分も書かれ、重厚な内容。
大好きな作品です!
時々はこういう作品に出会いたい…同感です。
2012/05/07 -
わぁ、つづらさん、おひさしぶりぶり。
お元気ですか、わたしは『元気です!』
この作品もっと早く読めば良かった、と思います。
そして今はそのほ...わぁ、つづらさん、おひさしぶりぶり。
お元気ですか、わたしは『元気です!』
この作品もっと早く読めば良かった、と思います。
そして今はそのほかの熊谷さんの本にくびったけ状態です。あな、嬉し。2012/05/07 -
はい、元気です!
熊谷作品「バイバイ・フォギーデイ」は政治ものなのですか?
ryoukentさん、5つ星ですね。
図書館に予約してみようかな...はい、元気です!
熊谷作品「バイバイ・フォギーデイ」は政治ものなのですか?
ryoukentさん、5つ星ですね。
図書館に予約してみようかな。2012/05/08
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マタギで生きて行くしかない、富治の逞しく、生命力のある、昔の男らしく生きる姿を描く物語。何度となく心を揺さぶられる主人公の波乱に満ちた人生は、本当に芯の通った男らしさがあった。ラストの山の神との対峙は感動的ですらある。
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山の神と生きるマタギの姿。
男が惚れる男の物語。
感動モノです。 -
石井光太氏がおススメしていた一冊。
東北弁を文字に起こすのはとても難しい。鼻濁音・音としてはっきり発しない「息」のような発音。。。
しかしながら、方言も含めてとても臨場感がある表現がちりばめられている。
深々と雪が降り積もる季節に読めて良かった。 -
大正3年頃から昭和初めにかけて秋田の山奥でマタギ(熊を獲る猟師)として活躍する富治の数奇な運命。若い日の地元の名士娘・文枝との恋、そして地元を追放されてからの鉱山夫、また猟師に戻っての日々と小太郎、その姉で妻になったイクとの出会い。そして猟仲間の鉄五郎などの脇役との出会いも魅力的です。小説の終盤での文枝との再会、イクへの愛情。そしてクマの格闘に生涯をかけた富治らしい大クマのヌシとの対面など、息もつかせぬ感動の連続で、泣かされる荒筋であると共に、古いこの時代のおおらかな若者の性などの風俗に驚きです。読後の余韻も快い、素晴らしいドラマでした。
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マタギって全国区の名詞なんでしょうか?
マタギとは、主に東北地方で熊やカモシカを狩猟して生計を立てていた人たちの呼び名です。本書ではそんなマタギを生業とする男の半生を記しています。とはいえ現代人から遠い昔のおとぎ話などではなく、実に生々しい人間模様と恋愛、家族、故郷について語られています。
里ではまったくの俗人である若者が、山に入り自然と戦う中で、獣となり、木となり石となり、山の神へと近づいていく姿に圧倒されます。
正直かなり性描写が多いので大人向けな内容ですが、その描写についても当時の風俗、習慣を入念に研究されたらしく、当時の平民の生の生活感もリアルです。
私は、読んだだけで映像や空気や息遣いまでが伝わってくる小説が好きです。本書はそんな小説です。
しかし、やっぱり第一次産業の男はかっこいいね。 -
時代は大正初期、秋田県月山山麓。深い山に入り熊やカモシカなどの獣を猟とするマタギの物語。2004年直木賞受賞作。その時代の歴史物語としても民俗資料としても内容が濃く重厚な作品で読み応えがあった。マタギの家の次男として育った富治の生涯は波乱。東北の厳しい冬を思いめぐらしながら最初から最後まで圧倒されるような緊迫感と迫力をもって読み終えた。山歩きという趣味の世界でいろんな山に入る(入らせていただくと言ったほうがいいかもしれない)けれど、山への畏怖の気持ちを抱かざるを得ない。そこには自然への敬虔な気持ちが生まれている。
タイミングよく今年(2013年)になって新聞に阿仁マタギの資料を世界遺産級に指定する動きの記事があった。 -
時は大正時代、東北の山深い村に住むマタギの青年・松橋富治は
身分の違う娘との恋に落ち故郷を追われてしまう。
その後採鉱夫として働くこととなりさまざまな経験、さまざまな人との出会いをしていく中で
富治はマタギへの情熱を再燃させてゆく。
とても壮大な自然が目前に見えてくるような小説だった。
序盤はマタギの「山言葉」に慣れずになんどもページを戻ったりして読みにくかったけども
富治の波乱に富んだ人生にぐいぐい惹き込まれた。
獲物を得るというよりも「山の恵みを授かる」という自然への畏敬の念にあふれたマタギの掟のあまりの厳しさに驚くけれど、こういう想いはとても大切なことだなと思わされる。
今のような世の中だと余計に自然に対して心が傷んだ。
そして富治をとりまく二人の女性の心持ちがとても印象的。
控えめな中に芯の強さと忍耐強さがあって大正時代の女性のしたたかさを感じる。
ラストはとても緊迫感があってまさに雄大な自然との対決が繰り広げられる。
ついつい目を背けたくなるような描写もあるのだけど富治のひたむきなマタギとしての想いが伝わってきた。