爆速経営 新生ヤフーの500日

  • 日経BPマーケティング (2013年11月6日発売)
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・まず、Yahooは創業以来増収増益を続けていることがすごいが、その状態でも緩やかに衰退してしまう危機感を感じて、経営陣を総入れ替えしたことがさらにすごい。
・「大事なのは、誰をバスに乗せるかである」
適材をバスに乗せて適所に座らせ、「不適材」はバスから降ろす。そうすればおのずとバスの行先は決まる。危機に際して、「戦略を変えよう」「製品を変えよう」「技術を変えよう」等と思ってはいけない。
最初にバスを見るべきである。厳格な能力主義によって最高の人材をバスに乗せ、最適の席に座らせているかどうかをチェックする。経営が傾いているとすれば、能力主義を貫いていない証拠である。
⇒「ビジョナリーカンパニー」の中の一節。ザッポス本にも書いてあったような。
・「10倍挑戦、5倍失敗、2倍成功」
何度も挑戦して、何度失敗してもそれを許容し、次に挑戦できる環境を作っていく。打席に立つ機会を増やして、三振しても、また次の打席に入れるような組織。何度もバットを振り、いつかヒット、あるいはホームランが生まれるようになればいい。
・150以上のヤフーのサービスから、利益2倍の目標達成に有望なサービスを絞り込み、そこに資源を集中的に投下する。他社に比べて相対的に劣るサービスや成長の見込みが薄いサービスは、他社の力を借りてテコ入れするか、場合によっては撤退も考える。事業を補完し合える相手とは積極的に連携し、大胆な出資・提携もいとわない。
さらに、従来手掛けていなかった新分野に進出し、新たな事業の柱も育成していく。
・「言霊」が組織を動かす。
どんなに重要な内容でも、その本質を簡潔な言葉で表現できなければ人の意識には残らない。そして、難易度は聴衆が多ければ多いほど上がる。長々と文章を読み上げても、ほとんどの内容は記憶に残らない。「爆速」というワンフレーズは、分かりやすく、言葉にパンチがある。すぐに覚えられ、コンパクトに何度も繰り返せる。
・R&D本部を解体して企画、開発、運用が一体になったユニットを大量に作った。これにより、ユニットを率いる新たな現場マネージャーが200人以上誕生。
⇒情報共有のメリットよりも、スピードアップの方が重要
・組織の活性化には「誰かに見られている」と本人に意識させる仕組みが不可欠。自分の仕事が他人に見られていると感じることで、仕事に対する意識に明らかな変化が生まれる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年6月1日
読了日 : 2014年6月1日
本棚登録日 : 2014年6月1日

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