緑の家(上) (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2010年8月20日発売)
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本棚登録 : 714
感想 : 63

 一昨年ノーベル文学賞を受賞した著者の代表作。5つの物語が、ペルーのいくつかの村やジャングルや川の上で並列に進み、しかもどの物語でも何の前触れもなく時間軸や空間軸がゆがむため、最初のうちは物語がどう進行しているのか、さっぱりわからない。それでも流れに任せて読み進めていくと、5つの物語がするするするっと一本の縄のごとく糾(あざな)われる。
 タイトルとなっている<緑の家>は娼家だが、この場所は、収束へと向かわないありとあらゆる<衝突>の象徴だ。「川も木も生き物もすべてその姿を変えていく」、その過程を闊達自在の筆致で描いて、おみごと!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸
感想投稿日 : 2012年11月30日
読了日 : 2012年11月30日
本棚登録日 : 2012年11月30日

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