砂丘にたたずむ、意図的に配置された人々の写真がよく知られる植田正治の、生誕100周年を記念した写真展の公式カタログ。写真展には出品されなかった代表作も多数掲載されており、植田の仕事を概観できるうえ、植田の写真の持つその独特の美しさに改めて触れられる、充実の内容となっている。
植田の写真はノスタルジックなファンタジーでありながら、ありふれた心地よさをどこかで裏切る。それは涼やかな親和性に緊張が混ざる瞬間であり、意識に上らない非現実の露呈の瞬間でもある。静寂と懐古が行き交う、「いつまでも新しい場所」としての写真世界を堪能する。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
写真集
- 感想投稿日 : 2014年10月12日
- 読了日 : 2014年10月12日
- 本棚登録日 : 2014年8月13日
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