琉球独立論

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  • バジリコ (2014年7月24日発売)
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 石垣島に生まれ、長じて島しょ経済の専門家となった著者が、琉球人が「一般的な意味での1つの民族として定義される」必要十分な要件をその歴史において満たすことを論証し、「琉球の独立」をテーマとして理念、政治経済、国際関係など多角的な視点から述べた研究書。
 琉球の独立という、日本にとっても琉球にとっても困難に思えるこのミッションはしかし、決して実現不可能なことではないと著者は言う。なぜなら、著者は日本国の大使館職員として働いていたパラオで、この小国の独立を目の当たりにしているのだ。パラオの人口は石垣島の半分以下。であるならば、「琉球が独立できないという道理はない」。
 日本人は今まで、琉球が強いられてきた苦難に知らないふりを続けてきた。このふるまいは、そろそろ限界に来ている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2015年7月31日
読了日 : 2015年7月31日
本棚登録日 : 2015年6月21日

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