青年のための読書クラブ (新潮文庫)

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本棚登録 : 1747
レビュー : 159
著者 :
shuwachoさん    読み終わった 

由緒あるお嬢さま学園、聖マリアナ学園の1969年から2019年の裏事件簿。
学園の王子の恋愛事件
学園創始者の秘密
バブル期の波乱
現代っこの二面性
学園の終焉

山岸涼子?吉田秋生?野ばら?ヅカ?な世界に戸惑う導入。
このまま行くのはけっこうツライかも、と読み進めると、二章目のミステリから勢いついて、三章目でガラリと印象が変わる。
すっかりのまれた四、五章目。
最後にはクラブに入ってないことが悔やまれるほど。
「いつの時代も、我々のような種類の者は存在する。若者は悲しく、回り道をぐるぐると雄々しく生きてゆく。なるほど、我々はかほどに老いたが、明日には常に誰かのーつまりは貴方の、輝く未来である。おぉ、それで十分ではないか?それがつまりは、生きたということではないか?」

「うつくしいものにこそ至上の価値があるとする、閉ざされた乙女の価値観の楽園」は十代のこの時期、今でも多分存在する。
残酷な世界。
すごく狭い学園の話だけれど、その時代を切り取る事件の数々が皮肉でグサリと刺さる。
アウトローな読者クラブの面々の密かな活躍に小さく喝采。

「シラノ・ド・ベルジュラック」
「哲学的福音南瓜書」
「マクベス」
「緋文字」
「紅はこべ」
それぞれの本との一体感もよかった。
やっぱりベルジュラックはせつない。
美貌か詩情か。永遠のテーマかも?

レビュー投稿日
2013年5月16日
読了日
2013年5月16日
本棚登録日
2013年4月24日
4
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『青年のための読書クラブ (新潮文庫)』のレビューへのコメント

円軌道の外さん (2013年5月17日)


はじめまして!
フォロー&お気に入りポチ
ありがとうございました(^O^)

兵庫県に住む、
猫と映画とロックと活字中毒な
プロボクサーです。


この作品は残念ながら
まだ未読ですが、
素晴らしいレビューに
いたく共感しました(>_<)

桜庭さんの小説は
美少女を主役にした漫画的世界観のものが多いので
最初は油断して読んでるんやけど、
読み終わる頃には
なぜかどっぷり浸っているから不思議です(笑)

思春期の頃に感じていた
焦燥感や苦悩や痛みを読むたびに思い出させてくれて
切ないんやけど、
必ずまた読みたくなっちゃうんですよね(笑)


この小説は残念ながらまだ読んでないので
借りたい本リストに書いて
今度また図書館でチェックしてみたいと思います!


これから何かと
レビュー等参考にさせてもらいますんで、
今後ともよろしくお願いします(^_^)

コメント頂ければ
必ずお返しに伺います☆

shuwachoさん (2013年5月20日)

ポチポチ&フォロー、そしてコメントまで!
こちらこそありがとうございます。

実は桜庭さんの本は今回が初なのです。
「読書クラブ」って「赤毛のアン」の影響がものすごく弱いワードで抗えなかった!
笑。
文体、世界が合わないのではないかと不安でしたが、とても楽しかった!
是非他の本も読んでみようかなと思っています。

円軌道さんって、ロックが好きなプロボクサー!
そんな肩書きの方と、今の私ではなかなかお話する機会もないです。
でもブクログでは本の感想を読み合うことができるんですね。
フフフ。まさに「読書クラブ」のようです。
これからも円軌道さんのフンワリとやさしい感想を楽しみにしています。

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