色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

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レビュー : 2264
著者 :
shuwachoさん    読み終わった 

乱れなく調和する共同体。
高校のときに知り合った5人組は、5本の指のようにそれぞれがそれぞれの役割を持つグループだった。
アカ、アオ、シロ、クロ。
つくる以外の4人はそれぞれ名前に色を持ち、それぞれが鮮やかな個性と特徴を持っていた。
そんなグループはつくるが東京の大学に進学したことで転機を迎える。
大学二年生の夏休み、つくるは突然グループから弾き出された。

喪失と孤独。
かつてのハルキワールド復活?を期待して読み進めるけれど、ありゃー。
なんだろ、けっこう安易に喪失感が埋められてしまう。うーん。
私が年をとってしまったのか。
あまり深みのない印象。
誰もが抱えてるような不安をぼんやりと残して終わる。

ミスター・グレーとミスター・グリーンの話が良かった。この空気こそハルキ!
人の鮮やかさには山があり、やがて色褪せる。かつて美と感じていたものが16年経つと毒を含み汚れが交じるよう。三島の世界観とついつい重ねた。
「巡礼の年」読みながら聞き、読み終わって聞く。
音楽の時間に曲のイメージで絵を描いたり、物語を作る課題があったな。
ハルキの本は読み終わって咀嚼して読み返してジンワリとくることが多いからこれからジックリ思い返して見る、
と思う。
それにしてもプールで4本くらい流してきたくなる。あの匂いを無性に嗅ぎたくなった。

「限定して興味を持てる対象がこの人生でひとつでも見つかれば、それはもう立派な達成じゃないですか」

「自由を奪われた人間は必ず誰かを憎むようになります。」

レビュー投稿日
2014年10月9日
読了日
2014年10月9日
本棚登録日
2013年8月8日
8
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