横道世之介 (文春文庫)

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本棚登録 : 4476
レビュー : 577
著者 :
shuwachoさん    読み終わった 

世之介のあまりにも頼りなげな様子にピントのズレた祥子。
バブル絶頂の東京。
そして間に挟まれる数年後の彼ら。
先が不安になる要素がありすぎて読み進めることが怖くなる。
しばらく放置していたけれど、みなさんのレビューで「ほっこり」「あたたかい」という言葉に励まされて再開。

「居ても立ってもいられない時、世之介はそのこと自体を忘れようとするタイプ」ってどんなタイプだよ・・。
九州から東京の大学へ出てきた世之介。「いろんなことに『YES』って言ってるような人だった」という彼が、友人の結婚、彼女との夏の出来事、高級娼婦と噂の千春との出会い、なんとなく巻き込まれ、何時の間にか「隙がなくなって」東京に「帰る」人になっていく。
「(YESばかり言ってる)そのせいでいっぱい失敗するんだけど、それでも『NO』じゃなくて『YES』って言ってるような」
「中途半端じゃなくなったら、ほんとに世之介くんじゃなくなっちゃうって。」
それでもやっぱり、そんな風に言われる世之介が最後にぼんやりと何かをつかんで、一歩踏み出していく。

「世之介と出会った人生と出会わなかった人生で何かが変わるだろうかと、ふと思う。たぶん何も変わりはない。ただ青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世の中には大勢いるのかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持ちになってくる。」
確かに、私もとても得した気持ちがしてる。

レビュー投稿日
2014年4月25日
読了日
2014年4月27日
本棚登録日
2013年12月11日
4
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