アニメ5話までを見た状態での感想です。
やっぱり異世界に飛ばされて一人旅になるまでがつら過ぎる……ので、アニメで見たからと自分に言い訳をしつつそこは斜め読みしてしまいました。
異世界転生をした主人公が美少女奴隷を人並みに扱うことによって懐かれる、という何百回も見たお約束の展開ですが、王道大好きなのでそこは何千回目だろうと微笑ましいです。アニメではだいぶカットされていましたが、ラフタリアの夜泣きと病はけっこう深刻だったのですね…。ラフタリアを育成しながら武器屋の親父さんとも何気に親睦を深めていますね。商人と気が合うタイプの主人公、良いと思います。
タイトル通り盾の勇者を成り上がらせるためにはまずどん底まで突き落とす必要があるわけですが、それにしても尚文とラフタリア以外の主要キャラがわかりやすくクズい人間であることが強調されまくってますね。国王の娘も国王自身も私情で動きまくっていて、巻末の短編では槍の勇者の頭がだいぶお花畑で、さすがに尚文一行以外を無能に書き過ぎでは…?と思わなくもなかったり。まぁそこはライトノベルなので、主人公の活躍に注目してその他の細かい部分には目をつぶるのが一番の楽しみ方と割り切ります。まだ1巻で、現在21巻まで出ているのでこの先脇役達にも変化があるはずと期待します。
二十歳のニートにはつらすぎる仕打ちの連続ですが、それでも死ぬ方法ではなく生き残る方法を考える尚文が本当にたくましい。やさぐれはしても十分メンタルが強いです。
尚文以上に心身ともにめきめき成長していくラフタリアの健気さに読者である私まで救われた気分です。ラフタリアが絶対に尚文を裏切らないし疑わないキャラクターでなかったら読むのを途中でリタイアしていました。これから先に一時的としてもラフタリアまで尚文から離れる展開があったらと思うと想像だけで胃が痛い。
書き下ろしの旗の話は笑いました。尚文の天然が炸裂している上に、人間不信になってはいてもやっぱりいいやつなんだなぁと行動や思考の端々から感じられて和みました。
後半では役に立たなくなると言われている盾でどのように成り上がっていくのか、続きが楽しみです。
- 感想投稿日 : 2019年2月17日
- 読了日 : 2019年2月17日
- 本棚登録日 : 2019年2月17日
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