僕のハーバードMBA留学記 金融資本主義を超えて (文春文庫)

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著者 :
xさん  未設定  読み終わった 

先日読んだ「入社一年目の教科書」の著者、岩瀬大輔さんの著書。上書の中で少し紹介されていたので興味が湧いて読んでみた。

本書の内容は、彼がハーバードビジネススクール(ハーバード経営大学院:HBS)に在学していた二年間の内容を中心に授業の内容、アメリカはボストンで出会った人達との回想、彼の人生にHBSが与えた事などが書かれている。

これらの内容は彼が留学中に書いていたブログを元として加筆修正されたもので、HBSについての指南書というよりも、彼がボストンの地で考えた事、出会ったことを、現在過去未来の経験を交えてライブ感たっぷりに綴ったものとなっており、HBSや留学に興味がある方は勿論、ある人間の旅行記、ルポタージュとしても非常に面白いものだった。(自分は読みながらデカルトの「方法序説」を思い出していた。)

面白いと思ったポイントは二点。
一つはHBSでの講義の内容が詳細に記されていること。HBSの求めているものの一つは新たな起業家の誕生であり、そのための講義(例えば「リーダーシップと組織行動論」、「Entrepreneurial Manager」など)の中にはフェデラル・エクスプレスや、スターバックスなど今では日本でも名を聞く企業の誕生秘話などが語られ、学生たちが盛んに議論する様子が書かれている。

もう一つはアメリカに住むという体験について。アメリカでは起業家や成功者がその成果を世の中に還元することが常識だという話は日本でも常識だが(多くの著名人が様々な寄付金を出していることなど)、それがどういう土壌で生み出された文化なのかと言うことや、そもそも何故アメリカの学生が講義でたくさん発言することができるのかと言うことについて、知ることもできる。

先の書はとても読みやすい文体だったが、本書はそのイメージとはだいぶかけ離れた印象をもった。ブログ発と言うこともあり、より頭で考えたことに近い書き方なのかと思う。こういう、人が現在に至るまでに辿った過程を追うというのはとてもエキサイティングな事だと初めて知り、この手の本にもこれから手を付けて行きたいと思わされた。人の人生の2年間をほんの数時間で知ることができる本という媒体は本当に効率の良いものであると改めて感じた。

レビュー投稿日
2013年10月27日
読了日
2013年10月27日
本棚登録日
2013年10月27日
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