茨木のり子さんは、詩では私たちを「とん」と突いて、散文ではゆうるりと、ほかの方の紹介をされたり自省などされたりしている。その、「弱いところを突かれた」「悪いことを言った」と気づかれたときに、茨木さんは素直に「やられた!」「はっとした」と記しておられ、へんに繕ったり誤魔化して威張るということがないから、読んでいてとてもすっきりする。それでいながら、また、思いもしなかった(または私たちはごまかそうとしていた)事どもにすなおに向き合う気にもさせてくれるのだから、ありがたいと思う。この集をまとめてくださったちくまの方々にもありがたいと思う。
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- 感想投稿日 : 2020年5月14日
- 読了日 : 2020年5月14日
- 本棚登録日 : 2020年5月14日
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